フリースペースかんのについて

設立趣旨 (東大阪市へ提出した文章より抜粋)

私は学校に通えない児童生徒に教育の機会を与えることを、目的に活動をしています。具体的には国内では不登校児童生徒に対しての学習支援、海外ではネパールの児童生徒に対して教育の支援などを行ってきました。


設立の理由は中学校の教員生活を通して、公の学校に合わない生徒、教室へ入ることのできない生徒が多くなってきたのを実感していました。そしてアメリカの「ザ・フリースクール」に行った時、公の学校ではない地域のコミュニティで生徒を育てているのを見て、日本でもそんな場所を作りたいと思ったのがきっかけです。現在の不登校児童生徒数は14万4031人で統計開始以来過去最多となっています。小学校では184人に1人、中学校では30人に1人となっています。(文部科学省2017年度調査)また、日本全国に登録されているフリースクールの数は474団体そのうち文部科学省へアンケートの返答があったのは319団体、大阪では17団体にとどまり、交通の都合上通いたくても通えない児童生徒もいるのが現状です。(文部科学省2015年度調査)そこで地域の学校に行きにくい子どもたちの居場所として、加納地区にフリースクールを作りたいと思っています。


またネパールの教育支援を始めた理由は、私立高校の教員をしていた時に始めたアジアの最貧国であるネパールに「ネパールに小学校を立てよう」の企画で訪れた際に、家の手伝いをして学校へ通えない現状、雨が降れば校舎が雨漏りして授業ができない現状を知りました。またホームステイ先で小学生が早朝から水くみや、掃除を手伝った後に学校へ登校している姿、授業を聞いているときの生徒の目の輝きを見て、何とかネパールの児童生徒の力になりたいと思うようになったのがきっかけです。    

現在ネパールでは教育環境はかなり改善され、初等教育(1年から8年)での就学率は91%になっています。(ネパール教育相2016年)しかし初等教育をしている学校は、地域に多数あるものの1年から5年までの学校(旧制度の小学校)が多く、初等教育の8年間の規模の学校(旧制度の中学校)は少ない。そのため6年になると遠くの学校へ行かなくてはならず、進級をあきらめる生徒もいます。その問題の解決のために、学校で給食が提供できるよう支援をしていきたいと思っています。なぜなら現在、給食を提供している学校が少ないので、給食提供により人気が出て、生徒数が増えると学校規模が大きくなり、8年生まで通える学校になるからです。そして、希望者と現地へ視察に行き交流することで、ネパールの現状や素晴らしさを肌で感じてもらえるようにしたいと思っています。


将来は東大阪市が不登校児童生徒とともに生き生きと暮らせる地域、国際協力の盛んな地域として発展していければと思っています。


                              非営利活動法人フリースペースかんの

                              代表理事 樋上 聡


役 員

理 事 : 樋上 聡 (ひのうえ さとし)

理 事 : 園田 利明 (そのだ としあき)

理 事 : 鞆 鉄也 (とも てつや)

監 事 : 中嶋 和也 ( なかしま かずや)